理事長挨拶
2025年度近弁連理事長就任のご挨拶
近弁連はひとつずつ、でも近弁連はひとつ
近畿弁護士会連合会
理事長 福田 健次
はじめに
2025年度(令和7年度)の近弁連の「大会」が大阪にて開催されるということで、大阪弁護士会の推薦により、近畿弁護士会連合会の理事長に就任いたしました。冒頭に、近弁連の会員の皆様へ、「一年間どうぞよろしくお願いいたします」。
私がなぜ理事長に
近弁連の理事長は、当該年度の近弁連の「大会」か「人権擁護大会」を開催する他の弁護士会から推薦されます。他の弁護士会連合会は、すべて「大会」に一本化されているのですが、なぜか近弁連は、「大会」と「人権擁護大会」を一年おきに開催しています。その理由はともかく(明確ではありませんので、断言はできませんが、近弁連ではかつてから人権擁護委員会の活動が熱心で、以前から「大会」とは別に開催されていた人権擁護委員会大会が人権擁護大会になったようです)、若手の会員の皆様、このことを覚えておいて下さい。今年度は近弁連の第37回「大会」でして、大阪にて、本年11月28日(金)に大阪弁護士会館で開催されますので、一人でも多くの会員の方がご出席いただきますようお願いいたします。
直前の大阪弁護士会推薦の理事長は今川忠さんでして、今川さんの後に就任した大阪弁護士会の会長からだれかなりなさいという内々の取り決めのようなことがあり、私が手を挙げました。会長に就任しますと、退任後もいろいろな役職への就任を依頼されます。私は、「頼まれるといやと言えない」困った性格ですので、依頼されたさまざまな役職の中から、これを選ぶことにしたのです。
私は、修習36期(1984年(昭和59年)登録)ですが、2009年度(平成21年)の大阪弁護士会副会長に就任し、近弁連担当の常務理事でした(当時の理事長は京都の福井啓介先生で、その後現在に至るまでご指導いただいております)。この当時のいい思い出が手を挙げたひとつの理由です。その後、2022年度(令和4年)の大阪弁護士会の会長を務め、近弁連選出の日弁連副会長として近弁連の方にはたいへんお世話になりましたので、今年度は近弁連理事長という大役(私には全く似つかわしくないのですが)をお引き受けすることにしました。ほんとうに最後のお務めと思っておりますので、会員の皆様のご協力を伏してお願いいたします。
近弁連はひとつずつ
古くから「近弁連はひとつ」という合言葉がございます。近弁連は、日弁連の他の7つの連合会と比較して、委員会等がよく開催される大阪と他の5つの単位会が地理的にも非常に近く、すぐに集まることができますし、それなりに結束力が固く、まとまりがいいと私も思い込んでいました。ところが、和歌山の某会員が日弁連理事会で、近弁連の紹介をされた時、「近弁連はひとつずつ」と言われ、なるほどと感心したことがありました。たしかに、大規模会の大阪、中規模会の京都、兵庫県、小規模会の滋賀、奈良、和歌山とそれぞれの単位会は歴史も違いますし、名所や出身者などからしましても個別に独特の持ち味がございます。このそれぞれの単位会の持ち味を損なわないように心がけていきたいと思います。
でも近弁連はひとつ
私は、これまで、3年間、日弁連理事会に出席してまいりました。私は、大阪弁を売り物にする、大阪しか知らない「ザ大阪」の人間ですが、近弁連選出の理事の皆さんの発言は、すべてやさしく感じてきました。関東とは違うイントネーションだけではありません。ユーモアがあり、温かい、何とも表現し尽くしがたいものです。やはり「近弁連はひとつ」という合言葉が生きていると今も感じています。
というようなことを考えながら、私の目標のひとつは、「近弁連としての発信を少しでも多く」です。6つの単位会で考えをまとめることができれば、各単位会からの発信だけではなく、近弁連として、独自に発信していきたいと考えています。今年度の日弁連執行部が取り組む課題を見据えながら、近弁連としても声をあげるべき課題はより積極的にということです。再審法改正や選択的夫婦別姓制度の法制化といった課題はすぐそこまでという感じです。近弁連からの発信が、課題の実現に少しでもプラスになるということであれば進めていく必要がありますね。各単位会から、これは近弁連でも発信すべきという題材があれば、ぜひお知らせ下さい。真摯に検討してまいりますので。
近弁連の活動をより活発にするには
近弁連会員の皆様におかれましては、自らの業務以外に、各単位会の会務もあります。近弁連の活動にまで手が回らないというのが正直なところではないでしょうか。日弁連副会長時代に、全国の8つの連合会を見てまいりましたが、中国弁護士会連合会のように、5つの単位会が切磋琢磨しているところもございます。近弁連でも何かできないでしょうか。このところの近弁連の大会や人権擁護大会の様子を見ますと、活発な議論がないように思われます(ほとんど意見が出ていません)。シンポジウムにおいても、さまざまな意見が飛び交うことを期待しておりますし、そのようにするための何らかの策がないか検討したいと考えております。近弁連からの発信は活発化するためのひとつの方策です。近弁連にもさまざまな委員会がございます。日弁連の会長声明や意見書は各委員会からの突き上げによるものです。ぜひ近弁連の委員会からもこういった声が出てくることを期待しております。
それから、近弁連単位での研修が毎年暑い夏にございますが、研修のさらなる充実はいかがでしょうか。各単位会では手がまわりにくいと思われる研修です。今頭にありますのは、たとえば民事訴訟デジタル化の完全実施化(2026年5月まで)に向けての実践研修といったことができればと考えております。
最後に
この一年間、近弁連選出の日弁連副会長のお二人を、近弁連の各単位会の会長や理事とともに支えながら、近弁連独自の発信をより多くしていけるよう、近弁連の会務運営をしてまいりますので、近弁連の全会員の皆様のご協力をお願いいたします。
最後にもう一度、今年度の近弁連大会は大阪で、11月28日(金)です。大会はもちろん、懇親会にもたくさんの会員がお越しいただきますようお願い申し上げます。
近畿弁護士会連合会
理事長
福田 健次
▲ページ先頭へ
Copyright © Kinki Federation of Bar Associations. All rights reserved.
近畿弁護士会連合会
〒530-0047 大阪市北区西天満1-12-5 (大阪弁護士会館内)